ぎっくりリーチ

仕事中、スタスタと歩いていたら、腰がコクッといいました。

あの、「ヒザカックン」は全国区でしょうか……伝わるか分かりませんが、あのヒザカックンの腰バージョンのような感じです。そのあと、一歩ごとにほのかにコクッコクッという感触があり、角度によって少しピリッとします。

私は8月の出来事を思い出して青ざめました。
暑かったあの日、出かける準備をしている時に同じようなコクッを経験したのです。あれなんかずれてる感と思いながらふつうに動いていてその数分後、しゃがんだ瞬間にガチのぎっくりに襲われたのです。

しゃがんでローテーブルに手をついた姿勢で、まったく動けず、痛みのあまり意識が遠のいたか視界がわーっと暗くなって蝉の声が遠く遠くなっていったのをよく覚えています。しかし、いやここでぐちゃっと体勢を崩したら絶叫する羽目になるぞ耐えろ耐えるんだと念じまくりました。

なんとか意識を立て直したものの、わずかでも腰が動こうものなら激痛が。なんとかひざでにじりにじり、ベッドまで辿り着いたのですが、ベッドに上がることが出来ない。あらゆる角度と動きを試し、どうやってもだめだと観念して、「痛い痛い痛い」と呻きながらベッドに体を横たえるまでにいったい何分かかったんだろう。
ちなみにぎっくりの時は、仰向けに寝れませんで、横向きがベストです。
なんとかマシな体勢をとったのも束の間、欠勤の連絡を入れたいがスマホが遠くのテーブル上にある絶望……

みたいなことが夏にありまして、本日のコクッはその時の予兆と似ていたのです。
もうそこからは、歩くのもおそるおそる。腰を曲げるなんてとんでもない。閉店間際で助かりました。
慎重の甲斐あって現在は違和感も覚えず、いつも通りです。

ぎっくり腰は、実は三回やっているのですが、回を追うごとに痛みが強くなっている気がします……喉元過ぎれば的な部分もあるのかなあ……いやでも、やっぱり最新がいちばん苛烈だったと思う。
そういうところにも、年齢が出るのかもしれません。
とまれ、腰には気をつけましょう！